第725回
半分生き残れたらいい方でしょう

地方都市の商店街を歩くと、シャッターの下りている店が
やたら目立つようになりました。
延岡市に行った時もそうでした。
地方百貨店も営業していませんでしたし、
スーパーの寿屋も閉店していました。

一時期はスーパーやコンビニに商売をとられて、
家族経営の個人商店が
店じまいを余儀なくされていましたが、
いまでは追う立場にいたデパートもスーパーも安売り屋も、
採算に合わなくなって、
1軒また1軒とシャッターを下ろしています。
不景気で失業を心配する人たちが
財布の紐を締めにかかっているせいもありますが、
どこの家も物の置場に困るくらい
物が溢れるようになったので、
お客のとりあいになり、競争にやぶれた店が
店じまいに追い込まれるようになったのです。

経済が成長していた頃はあまり目立たなかったのですが、
成長がストップすると、
デパートでもスーパーでも店の数が多すぎるんですね。
コンビニにしても、まだふえ続けていますが、
やがて同じ運命を辿るようになるでしょう。
倒産したスーパーを有力のスーパーが
引き受けているようですが、いくら自信があっても、
社会が必要としているスケールをこえれば、
やがて淘汰されることは避けられなくなります。

となると、工場も商店も最終的には
需要をと見合ったスケールに落着くことになります。
デフレがどこまで続き、
どこでとまるかはまだ見当がつきませんが、
客相手の商売をやっている流通業は
お客の動きにあわせてスクラップ・アンド・ビルドを
くりかえすよりほかありません。
大きいからと言って安心できないのは
ダイエーを見ればわかります。
デパートだって例外ではありません。
デフレになると、
買う側に価格の決定権が移ってしまいますから、
お客の心を捉えることのできない店は
どんなに大きな商売をした実績があっても
お客から見離されてしまうのです。
半分生き残れたらいい方でしょうね。


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2002年3月5日(火)

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