第735回
新しい農業への道をひらきましょう

農村で後継ぎがいないために
農地が休耕地になるのは、ポツリポツリとはじまります。
タダに近い小作料でも
荒れるに任せるよりはましですから、
やってくれそうな人に頼みます。
でも1軒や2軒では経営としては成り立ちません。

でも最近は1つの村で25軒もそういう家が現れて、
どうしたものかと考える経営センスを持った人も
あるようになりました。
機械化をして合理化をすすめれば、
爺ちゃん婆ちゃんでやる農業よりはましですが、
農村で働く季節労働者は
ますます少なくなっていますから、
人手を集めることに不安があります。
もし私が提案したように農業労働者を組織的に入れて
働いてもらうことができれば、
ネックになっていた大半の問題が片づいてしまいます。

集団で働きに行くことに中国の人はなれています。
いま上海や深に一大工業団地ができていますが、
そこで働いている人の中に
地元の上海人や広東人はほとんどいません。
3000人、5000人働いている工場はたくさんありますが、
いずれも奥地から集団就職で来ている人です。
そのために工場の敷地内は半分が工場、
半分が宿舎になっていて、
何千人もの人が交替で食事ができるような
大食堂の設備を持っています。
3年間、一生懸命働いて、
節約して貯蓄したお金を持って
故郷に帰って家を建てるのが
働きに来ている人たちの夢です。

上海で働くのも、日本まで足を伸ばして働きに来るのも、
奥地の農村から稼ぎに来る人にとって
あまり変わりはありません。
問題は日本がそれを受け入れるかどうかです。
それを受け入れてもらうためには
地元出身の議員の先生方に
働きかけてもらうよりほかありませんが、
地方で生きる精神を持った人にとっては
開拓団を組織して外国に行くよりは
ずっと自信の持てる仕事です。
自分らの手でつくった農作物を運搬する仕事なら、
トラック屋にとっては
それこそお手の物といってよいでしょう。


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2002年3月15日(金)

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