第763回
情報の取捨選択をする時代に入りました

電話や通信技術の進歩が情報化時代をもたらしました。
テレビが普及しただけでも
情報の伝達手段が一変してしまいましたが、
インターネットが世界中を結びつけるようになると、
情報の伝達が双方向性になったので、
情報の伝達から派生する新しいビジネスが
無数にもたらせるようになりました。

情報の蓄積とその伝達が
作業の合理化と省略を可能にすると、
企業は年々経費の節約をすることができるようになり、
それがアメリカに既存のビジネス・サイクルを無視した
長期的な繁栄をもたらしました。
しかし、10年に及んだ好況も
コンピューターがもたらした経済革命がほぼ一巡すると、
天井を打って反転しています。
好況の維持に懸命の努力をしているアメリカでは、
希望的な観測もあって、
景気は持ち直しているという発言が多く見られますが、
日本がさっぱりなのに、
アメリカだけすぐにも立ち直るという奇跡が
起るものでしょうか。

また日本のでもアメリカの景気の恢復によって
日本の消費も上向きになるという発表がなされていますが、
リストラと構造改革で軒並み失業がふえ、
サラリーマンの収入が減っているなかで、
人々が気前よく財布の紐を解くということが
あり得るものでしょうか。
現にスーパーも900円のワイシャツや1万円以下の
スーツを売り出すことによって、
デフレに対抗したセールスに乗り出していますから、
量は減らなくとも、売り上げは減るというのが
一般的傾向であると見た方が
正しいのではないでしょうか。

とすると、デフレ時代にふさわしいセールスを目指すのが
ニュー・ビジネスで、
情報産業もその方向に向きを変えなければ
成り立たないのではないでしょうか。
インターネットがあれば
さまざまのセールスが可能だという時代は終わって、
インターネット・ビジネスの整理淘汰が始まっていると
見てよいのでしょう。
いよいよ情報の取捨選択をする時代に入ったと
私は見ています。


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2002年4月12日(金)

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