第765回
世間知らずのソフト屋が多いですね

インターネットという新しい乗物が発明されると、
新しい鉱脈が見つかったようなものですから、
一山あてたいという山師たちがどっと集まってきます。
何しろパソコンというつるはし1本あれば、
もしかしたら億万長者になれるかも知れないという
夢が叶うのですから、大へんなものです。

しかし、もちろん、うまく鉱脈を掘りあてる人よりは、
全然、見当違いのところを堀り続けている人の方が
ずっとたくさんいることに変わりはありません。

それでも孫正義のような人が1人か2人現われれば、
ゴールド・ラッシュは当分続くのです。
私はビターバレーと呼ばれる渋谷の住人ですから、
私の周辺にはパソコンのソフトをつくっている
有名無名の小企業もたくさんあれば、
一獲千金を夢見ている山師たちもうようよしています。
そういう人たちとも知り合いになり、
どんなことを狙っているのか、
私なりにさぐりを入れています。

すると、ほとんどの人がパソコンいじりからはじまって、
パソコンのソフトをどう組み立てるかについては
次第にプロになって行きますが、
世の中の仕組みについてはあまり関心もないし、
また関心を持たなければ、
世間に通用するソフトができないことを
自覚してはいないようです。
これでは子供たちが夢中になるゲームのソフトはできても、
人に物を買ってもらうソフトはできません。
物を買ってもらうためには
物を買う人の購買心理をうまく捕える必要があります。
そのためには世界の仕組みがどうなっているか
わかっている必要もあるのです。

一口で言うと、いまインターネットの周辺に集って
企業化を目指している人の中には
「世間知らず」が多すぎます。
一生懸命、客を呼びこもうとしていますが、
これではお客が寄りついてくれません。
ソフトはできたけれども、うまく客寄せができず、
不採算に終わってしまうのはそのせいです。
先ずインターネットをいじる人の心理から研究して下さい。


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2002年4月14日(日)

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