第767回
外国語を習うことと手に職を持つことと

新しく仕事をはじめる人は
どうしても少なくとも2つの国にまたがって
異なった経済と文化に
精通する必要があるようになりました。
異国間のコストの差とか、
趣味嗜好の違いのなかにしか
付加価値が見出せない時代になってしまったからです。

そのためには留学にせよ、
就職のチャンスを見つけるにせよ、
先ず外国に行く必要があります。
すると、先立つものはお金というよりは、
言葉と身についた職ということになります。
私が中国人には日本語を教え、
日本人には中国語を教える教室をつくり、
口を酸っぱくして言葉を覚えなさいと言い続けているのも、
言葉がわかるのとわからないのとでは、
よその国に行って温かく受け入れられるかどうかに
大きなひらきがあるからです。

試みに1人で上海か北京に行ってごらんなさい。
片言でも中国語ができるのと、できないのとでは、
バスに乗るのだって、道をきくのだって、
心細くならないですむ度合いが違います。
自分のつくった中国語教室を
繁盛させるために言っているのではありません。
いつ中国に行こうと思い立つかは
人によって違うでしょうが、
週に1ぺんか、2へん、中国語の勉強をしておくと、
必ず役に立つ時がきます。

もう1つは、専門職を身につけることです。
文化系統の教育ではあまり役に立ちませんが、
コックとしての腕前から
コンピューターの技術や医者としての免許まで、
手に職を持つことは外国に行くと
意外にメシのタネになるものです。
パンやケーキの職人として、
ベーカリーの現場がつとまれば、
自分で店をはじめることもできるし、
スポンサーになってくれる人を見つけることも
難しくはありません。
イタリヤ料理やフランス料理のコックだって、
日本で独立して店を持つよりは
外国で独立できるチャンスは多いでしょう。

以上の2つは外国に行く気を起してから、
付け焼き刃ではじめても遅いということは
ありません。


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2002年4月16日(火)

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