第776回
日本の私学も国際化を考える時です

少子化がすすんだおかげで、
日本の学校はどこも学生の減少に悩まされています。
とりわけ地方の大学は学生の確保のために
外国からの留学生を歓迎する傾向が強くなりました。
なかには奨学資金を政府その他の組織から導入したり、
留学生が安い費用で宿泊のできる寮を
完備しているところもあります。
それでも地方大学に応募する外国人が少ないのは、
名前を知られていないことと、
勉強しながらアルバイトのできるチャンスが
少ないからです。
折角、中国からたくさんの就学生をとったのに、
大半の学生が東京に出てしまって、
出席日数が規定の日数に満たないために
問題になった例がありますが、
その点では大都会とその周辺の大学や専門学校の方が
地の利を得ていると言ってよいでしょう。

学生が少ないために
経営に支障をきたしている大学として考えられる対策には
いくつかの方法が考えられます。
先ず第一は
外国からの留学生を積極的に受け入れることです。
私は中国と台湾に日本語学校を設置していますが
これは日本に来てから日本語を習うより
時間と費用の節約ができるからです。
しかし、そのために日本のお役所が
外国で主催する日本語の実力試験を1年に1回だけでなく、
少なくとも2回くらいは実施して、それに合格したら、
すぐに日本の大学が受験できるシステムをつくることです。
そうすれば、もっとずっと多くの留学生を
受け入れることができるでしょう。

もう1つは日本の大学が外国に分校を設置して
マスター・コースやビジネス・スクールを
開設することです。
既に社会的地位があるのに、学歴が弱いために
ハンディをを背負っていると痛感している人が
たくさんおります。
それらの人々に門戸をひらけば、
学生の不足をあるていど補うことができます。
アメリカの私学は日本にも進出していますが、
アジアの各地にもそういうシステムを持ち込んでいます。
日本の有名私学でもそれを見習って
手を打って然るべきでしょう。


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2002年4月25日(木)

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