第785回
いまは海外でも国内でも創業の好機です

いまは産業界全体が選手交代の時期です。
こういう時期は
時世に合わなくなった企業が淘汰されますが、
それに伴って企業の経営に適しなくなった人間も
入れかわることになります。
赤字の責任をとって辞める人もおれば
そのあとを引き継ぐ人もあって、人事が一新します。

こういう時は志ある人にとって
創業をする絶好のチャンスでもあります。
古い体制の破壊される時は、
産業界に新しいスキマが生じますから、
それを埋める仕事が可能になるのです。
前にもふれましたが、
大きなスキマは大別すると、2つ考えられます。
1つはグローバル化によって
いままでなら国内だけで考えればよかったことを
国際的なスケールで
対応しなければならなくなったことです。

たとえば物ができすぎて、
需要より供給の方が上回るようになると、
物価は下がります。
国内だけで物を考えればよかった時代には
物価が生産コストに近づけば、
メーカーが生産をやめますから、
やがて供給不足におちいって物価が上昇に向い、
景気が恢復します。
ところが、グローバル化の時代に入ると、
生産基地をもっと安いコストでできるところに移すか、
コストの安い国から輸入するようにすれば、
いくらでも需要に合わせて供給できますから、
デフレから立ちなおることができません。
新しい金儲けの道は
国際間の価格の差を埋めるところにひらかれます。
国の中だけで物を考える時代は
もう終わってしまったのです。

もう1つはそうした条件変化の中でやれる仕事が
自分たちの周囲にどれだけ残っているかを考えて、
生き残りをはかることです。
人が住んでいるところには必ず消費があります。
消費があれば、流通もあるし、サービスも必要です。
でもそれは高度成長時代に私たちが経験したものと
同じではありません。
国内で新しい需要はどういう分野で
どんな具合に起ってくるかを
正確にとらえることができれば、
新しい創業が可能となるのです。


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2002年5月4日(土)

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