第824回
外交も40才以下にお任せを

亡命者が日本大使館の「歓迎されざる客」であることは
決して偶然ではありません。
このことは日本人の体質と深いかかわりがあると
私は見ています。

何しろ日本は長く鎖国を続け、
自分の国の人が外国の人とつきあうことを禁じてきたので、
外国人は危険で容易に馴染めない存在でした。
そういう人たちと面と向うようになってからも、
色々と難癖をつけられる相手だったので、
相手のご機嫌を損じないことに先ず神経を使いました。
国家権力とその権力を握っている人の意向に従うことを
心がけるあまり、
反政府的な動きに対しては、公然と支持するどころか、
むしろ時の政府の肩を持つ立場を貫いてきました。
相手国政府が何か言う前に
「ご無理ごもっとも」と先廻りして
ご機嫌をうかがう態度に出るので、
「日本の土下座外交」とバカにされてしまうのです。

それも金銭的に援助したり、お金を貸す立場にいる日本が
低姿勢に出るのですから、
相手がますます調子に乗って
「謝れ」「頭が高い」と命令口調になってしまいます。
そういう外国の態度にガマンのならない日本人も
たくさんいるでしょうが、
それに調子を合わせる日本の外交姿勢の方が
もっとガマンがならないのではないでしょう。

もうそろそろそういう姿勢を改めても
いい時期に来ていると思います。
日本が経済大国になってから生まれた人も
40才になりました。
戦争も知らず、外国人に対しても
コンプレックスを感じないですむ世代です。
国境の内と外の違いを
強硬に意識する必要のない時代になったのです。

こういう時代になれば、
人の分類をするのに、国籍別に分類するよりも、
文化や知能レベルで分類するのが妥当でしょう。
国家的民族的なエゴイズムが通用しなくなる以上、
日本人ももっと懐の深い人間になっていいと思います。
言いたいことをはっきりと言う人は
国際舞台でもていねいに扱われますから、
日本人もくよくよすることはないですね。


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2002年6月12日(水)

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