第883回
グローバル化はとめられません

グローバル化は時の勢いですが、
グローバル化はすすむに従って
どこの国でも新しい困難に直面しています。
たとえば、過剰生産によって物があまるようになり、
物価が下がれば、メーカーは生産を控えるようになります。
すると、物が不足気味になりますから、
やがて需給のバランスが逆転し、景気は恢復に向かいます。
そういうくりかえしのことを景気循環と呼んでいます。

ところが、
国境を越えて物が自由に行き来できるようになると、
物をつくっても損をするところまで物価が下がって
メーカーが物をつくらなくなっても、
もっとコストの安いところでつくれば、
ちゃんと採算にのりますから、
物の供給は途絶えません。
すると、賃金の高くなった国のメーカー業は
成り立たなくなりますが、
賃金の安い国にドッと注文が来てしまいますから、
仕事のある国と仕事のない国が
入れかわってしまいます。

またお金が国境をこえて自由に動きまわれるようになると、
お金が儲かりそうだと思えば
お金がドッと流れ込んでくるし、
逆に危ないぞと思えばお金が一せいに引こうとして、
株価や為替レートに大きなショックをあたえます。
とりわけ為替相場の変動は
まともな貿易に従事している人たちにとって
大型台風が押し寄せたようなものですから、
どこの国でも自国の産業を守るために
保護貿易に傾くことが多くなります。
グローバル化が進めば進むほど
グローバル化への抵抗も強くなるのです。

とりわけデフレによって
世界的な不況の様相を呈するようになると、
グローバル化への抵抗はますます露骨になります。
それを「グローバル化の終焉」と結論づけている
気の早いアメリカの歴史学者もおります。
私もグローバル化による
新しい潮流の氾濫が目立つようになれば
護岸工事が必要になることは必至だと見ていますが、
グローバル化にストップをかけることは
先ずないでしょう。
グローバル化によるメリットの方が大きいし、
それをとめにかかっても
とまるとはとても思えないからです。
むしろ、そうした動きを前提として対策を立てるのが
実際的と言ってよいでしょう。


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2002年8月10日(土)

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