第968回
時代と共に買いたい物も変わります

ミラノに足を踏み入れて見て、
ファッション業界の移り変わりの激しさに
改めて目を見張りました。
私が毎年のようにミラノに行っていた頃は
ミッソーニやミラショーンやピエール・カルダンの全盛時代でした。
まだ無名だったアルマーニがサンタンドレア通りにひらいた
小さな店でジーンズを買おうとして
「いくら何でもそれだけはやめて!」
とうちの娘にとめられたこともありました。

今度行って見て、古い店で残っているのはまだ結構ありましたが、
私の泊っていた、フォーシーズンズ・ホテルを出て
モンテ・ナポレオーネと反対の方向に歩いて行って、
ぶっつかるスピガ通りが
ナポレオーネをしのぐファッション通りになっていて、
私がその名を覚えきれないような新興ブランドが
ズラリと並んでいました。

なかを覗いて見て私が身につけられるようなものはありませんが、
かと言ってフェレやバレンチノやブリオーニの洋服を
今更着てみようという気にもなりません。
有名ブランドは値段はいまも一流ですが、
店にはあまり人が入っていないし、
自分のうちの洋服棚にも入りきれないくらい
ぎっしり詰っています。

そうだ、時代はやっぱり変わったんだ。
マンネリはやめて、新しい時代にあった買物に
切り変えることにしよう。
そう考えて、前ならタニノ・クリスティと
テストーニで靴を買っていたのをやめて、
トッズで私でも穿けるおとなしいスタイルの靴を買ったら
一足分のお金で二足の靴が買えました。
トッズについては香港で買って既に実験ズミなので、
すんなりと切り換えができたのです。

また洋服は時代と共に自分の着るブランドも
次々と換えてきましたが、
いまでも抵抗なしに着られるのはゼニアくらいなもの。
この際、思い切って趣向を変えて見ようと、
モンテ・ナポレオーネのロロ・ピアーナで
ジャケットからセーター、パンツまで一通り仕込みました。
ここはジャンパやコートなど
カジュアルっぽい衣料品が多いけれど、
ジャケットのオーダー・メイドもやっていて
その代わりとびあがるほどの値段だったのが玉に瑕でした。


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2002年11月3日(日)

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