第1018回
資本について否応なしに日本人も

世界中のお金がいま中国大陸を目指して
ゾクゾクと集まってきています。
2002年度だけで500億ドルをこえるでしょう。
来年は今年をこえ、再来年は更に来年をこえて
新記録をつくることになるでしょう。
お金の集まって行く方向を見れば、
どこの国の景気がよくなるかすぐにわかります。
従って次は中国だということに異論をはさむ余地はありません。

どこの国でもお金の呼び込みにはみな力を入れています。
所得税を負けてあげますとか、
設備や機械の輸入税は免除しますとか、
減価償却の期限を短縮してあげましょうとか、
さまざまの優遇措置を設けて、
どこの国も企業誘致に熱をあげていますが、
そう思う通りに海外資金が集まってきてくれるとは限りません。

たとえば海外資本の誘致なら
マレーシアやタイの方が中国よりずっと先輩です。
その甲斐あって、日本や韓国の企業もかなり進出して
それなりの実績をあげています。
でも最近の動きを見ていると、
新しい国際投資は中国に集中しており、
なかには東南アジアに投資していた企業が
東南アジアから引揚げて
中国に再移転する動きも出ています。
その理由をきいて見ると、
労働力の生産性を問題にしているのもあれば、
将来の市場を中国に向けたものもあります。
年7%の経済成長が当分続くとすれば、
10年の間に中国が世界の巨大市場に育つことは
目に見えてきたようなものです。

当然日本の生産事業はほとんど中国へ移ってしまいます。
日本でやれる仕事は
いまの半分以下に減ってしまうことも考えられます。
としたら日本人は日本に残って
何をやることになるのでしょうか。
日本のお金も世界中のお金と同じように
絶え間なく中国へ移ることは先ず間違いないでしょう。
日本人が稼ぎに行かなくとも
日本の資本が大陸に出稼ぎに行きます。
いまはまだアメリカに向いている日本の資本が
方向を変えて中国に向って動くことになります。
資本が稼ぎに出かければ、
資本の行方を見失わないためにも、
人間がお金のあとについて動きます。
否応なしに中国に行く日本人もふえることになります。


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2002年12月23日(月)

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