第1041回
ニッパチの理論をご存じですか

ニッパチの理論というのをご存じですか。
もともとはレストランのメニューと
売り上げの比率について説かれたものですが、
假りにレストランのメニューに
100の料理が印刷されているとします。

お客が入ってきてメニューを見て注文する料理は
100種類ある料理に対して
平均して注文をすることはまずありません。
必らずお客に人気のある料理と
そうでない料理に分かれて、
人気のある料理に注文が集中します。
100人のお客のうち80人が20の料理のうちどれかを注文し、
残りの20人が残りの80種類のどれかをバラバラに注文します。
更に面白いことに80人が注文した20種類の売上げが
総売上げの80%を占め、あとの80種類の売上げは
全体の20%にしかならないということです。

トンカツならトンカツ、
テンプラならテンプラしか売っていない専門店には
むろん、そんなことはありませんが、
駅間の軽食堂とかフランス料理屋や
イタリア料理屋の売上げを細かく分析して見ると、
不思議なことに似たような結果が出てくるのです。
もしそうだとしたら、たった20%の売上げのために
80種類の材料を用意しなければならないことになりますから、
とても効率の悪い商売をやっていることになります。

レストランの経営をしている人は
絶えず無駄がないかどうか検討する立場にありますから、
20%の売上げのために80種類ものメニューを出すのは
やめた方がいいかも知れません。
80種類をやめても売上げは20%しか減らないのですから、
その余力を残りの20種類に集中することが考えられます。
少くとも80種類を半分か、そのまた半分に減らしても、
売上げが激減することは先ずないことははっきりしています。

これはレストランの売り上げだけの問題ではありません。
どんな小さな商売にも必らずこの法則が働くので、
無駄を省く努力が必要です。
特に昨今のようにきびしい値下げ競争の起っている時は
なお更のことです。


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2003年1月15日(水)

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