第1045回
株で儲かる人も全体の2割です

ニッパチの理論はまだ続きます。
昨今のようにデフレが続き、株価が下げ続けると、
どんな株のうまい人でも株で儲けることは難しくなります。
時価の下がった分だけ上場株の総資産が下落するのですから、
よほどうまく立ち廻って空売りでもしない限りは
お金の儲かるチャンスはありません。
假りに空売りでいくらか稼いだとしても、
資産として持っている株がある限り、
その値下がりで大なり小なり
損害を蒙ることは避けられません。

しかし、そういう場合でも
危機が足元まで迫っていることを
全身で認識している人は恐らく100人に20人くらいでしょうか。
100人のうち80人は固定観念に支配されていますから、
ケセラセラで成り行きに任せて生きています。
このことは株価が好調に成長している時、
誰が本当に株で儲けているかを見ればよくわかります。

すべての上場株は
必らず誰かによって所有されていますから、
株が上がれば株を持っている人は儲かったことになるし、
株が下がれば損をしたことになります。
しかし、株をやっている人は売ったり買ったりしますから、
安い時に買って高い時に売れば儲かりますが、
反対に高い時に買って安い時に売れば逆に損をします。

ところが、大衆心理は上昇期は安心買いをしますが、
暴落をすると狼狽売りをします。
株は安い時に買わないと駄目なんだといくら説明しても、
安い時に買う人は滅多にいません。
つまり人の買いたがらない時に
意を決して株を買う人は精々全体の2割で、
上昇期に高値でとびつき買いをする人が
8割ということになります。

従って株をやって儲かる人は投資人口の20%で、
80%はよく計算して見たら、
逆に損をしていることになります。
株は上がったり下がったりするので
錯覚を起しがちですが、
大半の人はよそで稼いだお金をせっせと兜町に持ってきて
鎧橋の上から川の中に捨てている勘定になっているのです。


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2003年1月19日(日)

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