第1046回
この一年の株価が読めますか

株価の上昇期に比べると、
いまは株価の下降期です。
それもかつて経験したことのない
長期的な下降期にあると私は見ています。
こういう時はどんなに株のうまい人でも、
株の大暴落の影響を全く受けずにすむということは
先ずありません。
持株の値下がりした分だけ資産の総額が
目減りすることに変わりはありませんが、
株価の暴落を予知して、
できるだけ持株を売って身軽になっておくとか、
持株の先売りをして損を軽くするとか、
そのていどの予防策をとるくらいのことはできます。

しかし、株の上昇気流を推測して
その気流に乗ることができる人は、
上昇気流が逆転して反対方向に動く場合でも、
多分、同じように予測することはできるでしょう。
その場合も、恐らくその能力を持った人は
100人に20人あるかどうか、
假りにそれができたとしてもデフレには逃げ場がないので、
全く無事息災というわけに行かないというのが
いま私たちのおかれている立場です。

私はいま香港にいて、
この文章を書いていますが、
香港の新聞を見ると、香港の株は年の始めに比べて
年の暮れが安値になるのがもうこれで3年続いている、
いままでに3年続いたことはあったが、
4年続いたことはない、
だからことしは株価は上がるだろうと
予測しているプロもあれば、
もしことしもまた年末にまた安くなったら
前例のないことが起ることになると
控え目の予測をしているプロもおります。
恐らく前例にこだわらず、
客観的な事情を考慮に入れて
未来の雲行きを予測する人の方が
「当らずとも遠からず」ということに
なるのではないでしょうか。

いまは日本の株式市場も弱気一辺倒ですが
何が起ろうとしているか、
正確に見透せる投資家は恐らく全体の2割もいるかどうか。
このことのは産業界の動き全体とも関係のあることですが、
暗雲低迷する中で事の深刻さを充分認識し、
うまく避難のできる人は
これまた10人に2人いたらいい方でしょう。
現にいまの時点でことしの暮れは
どうなっているかあなたは読めますか。


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2003年1月20日(月)

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