第1099回
老人マーケットの大半はまだ未開発

私は私と同年輩の人たちに比べたら、
まだわかりのいい方じゃないかと思っています。
縁あって人より多少なりと生活にユトリのある人は
意識してお金を使う義務がある、
なぜならばお金がある人が心がけてお金を使わないと、
お金の廻りが悪くなって
世の中が不景気になってしまうことがわかっているからです。

そういった意味で、
私は私なりにお金を使っている積りです。
でも無駄なお金を使うのは
倹約してお金を貯めてきたから
人よりは多少ユトリができるようになったのであって、
その原則を破ったら
たちまち貧乏になるという恐怖も持っています。
たいていの年寄りがそう考えていますから
年をとると若いときと比べてもお金を使わなくなるのです。
またそれだからこそ、
若い人よりお金をたくさん持っていることになってるのです。

老齢化がすすむと、そういう年寄りがますますふえます。
つまりお金は持っているのにお金を使わない人がふえるのです。
商売をやる人はそういう人たちのふところを
狙わないという手はありません。
狙い方を間違えると物の見事に肩透しをくらってしまいますが、
うまくやれば、もともとお金を持っているのですから、
うまく射ち落すことができる筈です。

たとえば、ふだんはケチケチしている爺さん婆さんでも、
孫に物を買ってくれる時は思い切って奮発をします。
すると、デパートで時々見かける「孫の店」は
児童相手の商売ではなくて
実は老人マーケットだと言うことになります。
また公立病院や大学病院の待合室は
年と共に益々混むようになりましたが、
これも老人マーケットの一つに数えていいだろう。
ふだんは財布の紐の堅い老人でも、
病気を宣告されたり死ぬぞとおどかされたら、
治療費や薬代をケチケチしているわけには行かなくなります。
従って病院は老人マーケットの最たるものですが、
老人が喜んでお金を払ってくれる分野も、
おどかされて泣き泣きお金を払う分野も
まだ未開発の成長産業に数えていいでしょう。


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2003年3月14日(金)

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