第1112回
駅前から英語塾がはじまったわけ

国内だけで物を考えたら間に合った時代には
外国のことなど考慮に入れなくとも
何とかメシを食って行けました。
でもこれだけモノ、カネ、ヒトが国境をこえて
行ったり来たりするようになると、
国境がなくなってしまったようなものですから、
外国の事情に通じないと
まともな生活もできなくなってしまいます。

海外に出かける日本人は一年に
1600万人をこえるようになりましたから、
多分、あなたもその中の1人か2人には
数えられていることでしょう。
私は月に少くとも一回は外国を駆けまわっていますから、
その中の12人分以上に数えられていることになります。
多いことだけで自慢ができるわけではありませんが、
世界中でどんなことが起っていて、
それが私たちの生活に
どう影響するかくらいのことはわかりますから、
「寝耳に水」ということは先ずありません。

しかし、外国に行って不自由しないためにはある程度、
外国語をマスターする必要があります。
明治以来、日本人が受け入れた外国文化は
欧米を中心とした西洋文化でしたから、
学校で習う外国語も英語が正規の科目で、
私が学生だった頃は、ドイツ語とフランス語が第二外語でした。
スペイン語やロシア語になると、
外語大学のような特殊な学校でないと
習うチャンスがありませんでした。

日本人の場合は、
相手の国の人と喋るために外国語を覚えるよりも、
相手の国の書物を読み、
文化を学びとるために外国語を習ったので、
「語学」という言葉が象徴しているように、
外国の言葉を学問の対象として扱ってきました。
おかげでその国の人でも知らないような
難解な単語でもわかる半面、
子供と喋るようなやさしい日常会話も
苦手とするようになってしまったのです。

これをなおすのは学校ではとても無理です。
駅前留学からはじまって日常会話を教える英語塾が
日本国中に溢れるようになったのは、
実際に役に立つ外国語を覚える必要が迫っているからです。


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2003年3月27日(木)

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