第1197回
日本人の財産をこれ以上押し下げるな

いま日本の国で必要なことは
デフレをとめることではありません。
いまのデフレは工業化によるデフレであり、
しかもグローバル化したスケールで起っていますから、
そんなに簡単にはとまりません。

それにデフレは悪いことばかりでもありません。
サラリーを払う立場の人は
お金が儲からなくなって頭を抱えてしまいますが、
消費者の立場に立てば、同じお金で物が安く買え、
安上がりな生活ができますから、
失業さえしなければ気楽なものです。

でもお金を使う立場の人が
もっとピンチに追い込まれることを怖れて
お金を使わなくなると、
経済が成り立たなくなってしまいますから、
安心してお金を使える環境づくりをする必要があります。

そのためには銀行の不良債権の整理をするよりも、
日本人の財産がこれ以上目減りしないように、
土地と株の値段に
歯止めをかけることが先決だと思います。
本当は構造改革だとか、
役人の天下りにストップをかけるとか、
そんなことは後廻わしにしても、
日本人の生命に別状はありません。
焦眉の急になっていることから
片づけて行くことが大切です。

一番は何と言っても安心してお金の使える懐具合です。
そのためには不況によって収入が
一時的に減ることがあっても、
財産が減らないようにすることです。
日本人の財産は大雑把に分けると、
不動産と株と現金です。
現金は目減りするどころか、
逆に値打ちがあがっていますが、
日本国中の企業が持っている現金は
借金の方が多いのです。
その借金が目減りしないで、
不動産と株ばかり目減りしたら、
日本国中が痩せ細ってしまいます。

私なら日本人の財産が
これ以上減らないようにする政策からスタートします。
土地税制も配当金税制も株式取引税も抜本的に安くします。
会社も交際費の枠を設けて
それを使い切れない分に対しては税金をかけます。
それくらい徹底しないと、
日本経済を不況から立ち直らせることは
できないのではないでしょうか。


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2003年6月20日(金)

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