第1200回
客のない階はデパートの未開発地帯です

デパートの食堂街が何階にあるかは
デパートが何階まであるのか、
また経営している人たちが
どう考えているかによっても違います。
しかし、大抵は最上階か、催物階を1階上に残して
そのすぐ下の階というのが多いようです。
どこのデパートも地下食品売場と食堂街に
一番たくさんお客が入っています。

デパートがかつてない不況に見舞われているというのは
この2層の黄金地帯に挟まれた中間層に
お客が寄りつかないということです。
ではこれらの階で売っている物は
誰も買わない物ばかりかというと、
そんなことはありません。
衣料品はユニクロ1社だけで4000億円近くも売っているし、
生活用品雑貨の類いは100円ショップ大創だけでも
2500億円売っています。
デパートで買わないで、
そういう店にお客が集まるということは、
デパートがお客の欲しがっている物を
揃えていないということです。

つまり世の中が変わり、
消費者の購買心理に変化が起っているのに、
デパートがうまくそうした消費者の心理をとらえることができず、
もっと商売のうまい人たちに
お客をとられているということです。
現に私は人からもらったデパートの商品券を
ポケット一杯入れてデパートに行きますが、
あちこちふらついたあとに
結局、何も買わずに帰ってしまいます。
商品券はデパート以外で使えないものですから、
何とか使いたいと思っているのに、
それすらかなわないのです。

私のような立場の人もきっと少くはないでしょう。
欲しいものがないか、
欲しくてもその値段では嫌だのどちらかでしょう。
もしそうだとしたら、
物を買う人がいなくなったのではなくて、
地下食品売場と食堂街の間は
デパートの中の未開発地帯だということになります。
簡単な話、デパートのお客を
片っ端からもぎとっている新興勢力で
そっくりそのままそれらの階を埋めてしまったら、
それだけでデパートは
活気を取り戻すことができるのはないでしょうか。
どうしてデパートにそれができないのでしょうか。


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2003年6月23日(月)

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