第1216回
構造改革に反対の人はおりませんが

いま世間では構造改革ということばが、
口喧しく取り上げられています。
構造とは役所とか会社などの
組織のできあがり方のことですから、
このままでは時代の流れに合わなくなってしまう、
だから、もう少しましな形に
変えようじゃないかという揺さぶりのことです。

総論として構造改革に反対する人はいないでしょう。
世の中の発展の大きなブレーキになっているのは、
あれもいけない、これもいけないという規制が
多すぎることですから、
先ず規制をゆるめることが構造改革の第1歩です。

たとえば、米屋でないと米を売っていけない、
酒屋のライセンスがないと酒を売ってはいけない、
薬屋でないとクスリを売ってはいけないというのは
いずれも政府できめたことです。
弁護士のライセンスを持っていないと
弁護士の仕事をしていけないとか、
医者の資格がないと医療行為をしていけない
ということならわかりますが、
ビールの製造許可をもらわないと、
ビールをつくらせないというのは
お役所の独りよがりでしょうね。
現に中国ではビールの製造に
特別のライセンスが必要がないので、
つい最近までビール会社だけで
800社もありました。
弱肉強食の世の中ですから、自由競争に任せると、
資本と販路のしっかりした会社が
無名の会社の地盤を食い荒してしまいます。
いまは大資本による買収が進んで
ビール会社の数が急速に減っていますが、
それでも4社になってしまうということはないでしょうね。

反対に日本ではビールの生産が自由化されたので、
地ビールが雨後の筍のように
輩出しそうなものですが、
実際には大手4社と方を並べられる人気のあるビールは
いまのところまだ現われていません。
自由競争に任せても
商売なんて自ら落着くところに落着くものです。
従って目に余るような弊害が起らない限り、
手綱はゆるめて自由勝手に走らせるのが
いいということになります。


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2003年7月9日(水)

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