第1222回
反体制の方が道はきびしいですよ

いま日本の国を繁栄まで導いてきた既成秩序が
大きく傾いています。
大きな会社ではトップが刑事事件にまきこまれたり、
業績悪化の責任をとらされたりしています。
かつて日本的経営の長所と考えられていた
終身雇用制や年功序列給も崩壊に瀕しています。

すると、いままであまり疑問も持たずに
体制派の道を駆けのぼってきた人たちが
いままで自分たちがやってきたことに懐疑的になり、
なかには出世コースを途中下車しようかと
眞剣になって考える人も出てきました。
何と反体制陣営に
だんだん人が集まってくるようになったのです。

外国で仕事を見つけようとしたり、
小さな事業でもいいから
自分でやろうと思ったりするのは、
外国の大学を出ても
日本の大企業が相手になってくれなかったからです。
ところが、日本にいただけでは
仕事にならないことがわかってくると、
大企業も海外進出を眞剣に考えるようになりました。
そうなると、外国の事情に明るい人も必要になるし、
外国語の喋れる人も必要になります。
上役の言うことばかりきいて、
外国の地図1つ読めない若者だけでは
会社が成り立たなくなってしまったのです。
しかも人が余って
人員整理をしなければならないところまで
追い込まれていますから、
いまの職場を守っていけるかどうかも
あやしくなっています。

こうなると、いままで体制の下で生きてきた人たちも
反体制派か非体制派に鞍替えする動きになってきました。
とりわけまだ大会社の色彩に
完全に染まりきっていない若者達たちは
惜気もなく会社を辞めてしまいます。
そういう人たちにうってつけの仕事が
あちこちにころがっているわけではありませんが、
その気になって探がせばないわけでもありません。
ただ道もなかったところに
道をつくることからはじめるようなものですから、
きびしい仕事だし、はじめから
充分な報酬に恵まれることも期待できません。
それでもやりたいという人の集まるところだから、
「梁山泊」というのでしょうが。


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2003年7月15日(火)

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