第1287回
新天地の住居にはデザインが必要です

家の引越しをすると、
インテリアをどうするか考えます。
そういうことに全く無関心の人もいますが、
どうせ生きているのなら、
どんな壁の色で、どんなシャンデリアを使い、
どんな家具の中に埋もれて生活をするか考えるのは
楽しいことでしょう。

10何年前に香港に引越しをした時は、
香港の不動産の暴騰に奇遇し、
少々お金を儲けさせてもらったので、
マンションを買ったり、超一流の家具や
台所用品を揃えることに不自由しませんでした。
香港は世界中の高級品が
無税で輸入される自由港でしたから、
私は目の玉のとび出るような
フェンディのマホガニーのベットや書棚や
応接セットをためらわず購入しました。
10何年たったいまもソファでさえ
張りかえる必要は全くありません。

と言って一流家具をそのままおいて行っても、
家具つきで借りた人が
大事に使ってくれる保証はありませんから、
高価な家具だけはコンテナの中におさめて
上海まで運ぶよりほかないでしょう。

上海は香港に負けない国際都市ですが、
イギリスの統治下におかれた香港と違って、
中国何千年の文化のかおりが残っています。
新天地にしても、旧フランス租界を再開発して
レトロ上海を再現したところですが、
開発業者である香港の瑞安兼業の羅社長さんが
センスのある方ですから、
随所に100年前、150年前の
昔懐かしい上海の雰囲気を漂わせています。

たとえば二期工事で完成したショッピング街の一部に
長期滞在用のホテルをつくっています。
ホテルの入口からエレベーターの中まで
中国の古い彫刻で壁を飾っており、
部屋の中の家具もそういうムードで統一しています。
あれを見たら私だけが
味も素っ気もないインテリア
というわけには行かないでしょう。
いくらリストラの時代だと言っても、
私はデザイナーに
中国調をうまく生かした工夫をするように頼みました。
いまの上海ではクラシックが超モダンに通ずるのです。


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2003年9月18日(木)

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