第1291回
ミラノに起ったことが温州でも起こる

ついこの間、桂林までご一緒した
投資考察団の人たちと上海で別れてから、
私は温州までとびました。
温州には今回で4回目ですが、
ご存じの方ならおわかりの通り、
温州は中国のミラノです。
世界中の有名ブランドが
衣料品や靴やカバンの製品を委託加工しているところです。

私がわざわざ出かけたのは
温州には中国でも有数の点心店があって、
湯円というダンゴと温州ワンタンをつくっています。
その商品を日本に輸入すれば、
高島屋の中にある「鼎秦豊」の小籠包に
まさるとも劣らないお客がつくからと言って
スーパーの輸入係を引っ張って行ったのです。
両方から喜ばれて話も順調にすすんでいますので、
いつになるかはわかりませんが、
皆さんに味わっていただける日もあろうかと思っています。

それはともかくとして、
100万あまりの人口を擁する地方の港町に
ダンヒル、ボス、ベルサーチ、ゼニアからはじまって
ほとんどの有名ブランドの店があります。
町の眞ん中にある温州国際ホテルと呼ばれる
町一番のホテルには
多くの外国人が宿泊していますが、
このホテルの1階と2階に
世界の有名ブランドが店をひらいています。
デザインも品質も世界の先端を行くレベルのものですが、
値段も本国並みの値段がついています。

店の売子たちは何回きいても
「直輸入されたものです」と言いますが、
誰も買う人のいない店を
いつまでもひらいておられるわけがありません。
恐らく本店より安い値づけはしていけないと
条件をつけられているのでしょう。
それでも店びらきをしているのは
工場側が自分たちのレベルを
消費者より業者に知ってもらうために
ショールームにしているのだと思います。
ショールームがあれば、
新しく仕事をくれるかも知れない
有名ブランドの担当者たちをひきつけることができるし、
また自社ブランドで新しく国内に
市場を開拓することもできるようになるからです。
ミラノで起ったようなことが
温州でも起ろうとしていると考えていいと思います。


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2003年9月22日(月)

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