第1306回
イタリア料理なら安くて気取らない店へ

フランス料理に比べれば、
イタリア料理の方が
まだいまの時代に合っています。
もともとヨーロッパでも、イタリア料理の方が
フランス料理よりうんと経済的ですが、
カジュアルな服装で気軽に行けることも
いまの時世にぴったりです。
ですから東京でも一流ホテルが改装をすると、
フランス料理屋がいつの間にか
イタリア料理屋に変わっています。
材料費のコストも安いし、
日持ちをする材料が多いことも
経営には好都合なのでしょう。

そのせいでイタリア料理屋はふえる一方です。
若い人たちがフランス料理屋よりも
イタリア料理屋に行きたがる気持ちもわかります。
ところが、何を勘違いしたのか、
イタリア料理屋で少し評判をとると、
高い家賃の店に入り、
見違えるような立派な内装をして、
フランス料理屋並みの勘定をとる店がふえています。
フイレンツェに行った時、
エノテーカ・ピンキオーリというイタリア料理屋で
うんとボラれた記憶がありますが、
それが東京に店を出してちゃんと成り立っています。
但し、「イタリアの本店に比べて満足度2分の1、勘定2倍」
とガイド・ブックにも書かれているくらいですから、
きっと東京でイタリア料理屋を出す時は
日本人も血のめぐりがだんだん
イタリア人並みになるのでしょう。

いまイタリア料理屋は
台湾の若い人たちの間でも受け入れられていますが、
中国大陸でも同じ兆ざしが見えています。
それはマルコ・ポーロの昔から
お互いに影響しあう道がひらけていたこともありますが、
安くて盛りだくさんで、
親しみやすいことと一番関係があると思います。
あくまで安くて気取らないですむところに
セールス・ポイントがあるのですから、
それを失わないように気をつけなければ長続きはしません。
お気づきと思いますが、
マクドナルドとか、コカコーラとか、
アメリカン・ライフを代表する食文化が少しずつ後退して、
スパゲティやピッツァや
エスプレッソの時代に移りつつあります。
イタリア料理を食べるなら、
安くて気どらない店に行きましょう。


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2003年10月7日(火)

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