第1334回
世渡りは楽天的にやりましょう

コーヒー園事業の責任者も女性ですが、
品質管理の担当をするのも女性とは
ちょっと驚きでしょう。
どうしてそういうことになったかというと、
すぐお隣りのタイで演劇協会で働いていた彼女は
雲南省のコーヒーに魅せられて
何十回となく雲南通いをしたあげく、
とうとう病膏盲に入って、
ブラジルまでとんでサンパウロで
コーヒー鑑定士のライセンスをもらい、
どうやってこの道に入ろうかと
ずっと思案していたのだそうです。

日本へ帰ってきて友人に話をしたところ、
友人がもしもしQさんに
その話が載っているわよと教えてくれ、
矢も楯もたまらなくなって
うちのオフィスにとんできました。
ちょうどその翌日に、
私は何人かのプロを誘って
水蒸気でコーヒーの焙煎をする実験を
見に行くことになっていたので、
一緒にいきませんかと誘いました。
滑り込みセーフといった形の仲間入りといってよいでしょう。

同日、水蒸気を使った焙煎に立ちあったプロたちは
常識をこえた技術に先ず驚いていましたが、
(1)30分かかる焙煎が5分でできること、
(2)プロでなくとも、時間と温度の調節をすれば
   きれいに焼きあがること、
(3)分止まりがいいこと、
(4)水分が残って、酸化が遅れること、
といったメリットに目をシロクロさせていました。

クロウトは新しいことに抵抗するものですが、
彼女も私も美しく焼きあがったコーヒーを飲んでみた味に
素直についていくことができました。
もちろん、改良したり、
調節したりする余地はたくさんありますが、
偏見なく工夫のできるのは、
新しく知識の持った熱心なシロウトだと思います。

1人としてクロウトがおらず、
シロウトの集団で何ができるかと
いぶかる人がいるかも知れません。
でも私はいままで何回となく
こういうやり方をしてきました。
失敗があっても、致命症でなければ、
直せば何とかなると思っています。
世渡りは楽天的にやるに限ります。


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2003年11月4日(火)

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