第1350回
株価の選別買いは既にはじまっています

資産インフレを避けようと思えば、
外貨の貯まるのを防がなければなりません。
でも貧乏の経験しか持たない人間の悲しさで、
お金の儲かるチャンスにめぐりあうと、
儲けをセーブすることなどできっこありません。
必らず、もっと外貨を貯め込もうという姿勢を続けます。
結果は資産インフレに見舞われて
一度は成金の夢を見ることになりますが、
もともと夢ですから夢から醒める時が必らず来ます。

そういった意味では
日本経済に起った二の舞を
中国がやることになる可能性は大ですが、
1回躍らされた経験のある私たちとしては
良いところも悪いところもわかっているわけですから、
おいしいところだけはとって、
手痛い目にあわされるところは
避けることができるのではないでしょうか。

いま中国政府は人民元の切り上げを避けるために、
物を大量に仕入れる目的の輸入促進使節団を
アメリカに派遣する予定をしていますが、
とてもそんな生やさしいことで
貿易上のアンバランスを修正することはできません。
構造的に激増する外貨の圧力に耐えきれなくなって、
遂に人民元の切り上げに踏み切らざるを得ない時が
必らず来るのです。

その時がいつになるかは
そう重要なことではありません。
そこに至るまでにどんなことが起るかを
はっきり把握することが投資家の課題です。
先ず外貨の流入がやまない限り、
人民元の発行がふえ続けるので、
景気不景気に関らず、
資産インフレが続きます。
既に上海や北京では新しいマンションは
完売になる傾向が出ていますし、
株価にしても外人投資家の投資対象になっている
B株やH株にその兆ざしが出はじめています。

とりわけ切り上げになった場合に
その影響を受けて利益の減少する企業と
その逆の動きをする株との選別買いが起っています。
自動車株の値上がりもその1つだし、
中国の不動産に投資している香港上昇企業に注目を、
と私が言及したのもそうした理由からです。


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