第1419回
原料株、素材株に陽が当っています

香港のH株やレッドチップの上げ足が
どうしてとまらなくなったというと、
「世界の工場」になった中国で
工場が稼動をはじめて
原料に使う素材の不足が
目立つようになったばかりでなく、
電力まで不足するようになってしまったからです。

そんなに工場をフル稼働させて
誰が買うのかと思うかも知れませんが、
「世界の工場」ですから世界を相手です。
とりわけアメリカは不景気になればなるほど
安い物が売れますから、
メイド・イン・チャイナに声がかかります。
アメリカに対する中国の出超は
月に軽く100億ドルを
こえるようになってしまいました。

生産される物の中には
輸出される物もあれば、
国内消費にまわる物もあります。
電気製品やITのパーツはたくさん輸出されますが、
自動車やマイホームづくりはすべて国内向けです。
どちらも鉄とプラスチックを大量に使いますから、
鉄の株もアルミの株も石油化学の株も
倍から5倍にも値上がりしました。
おかげで日本の素材メーカーも
思わぬ恩恵にあずかっていますが、
ブームが下火になれば、いつかその反動がきます。
但し、需要が減りはじめたら
国際競争力のない輸入品の方がさきに
その影響を受けるでしょうし、
そうした先の心配をするよりも、
どの企業の利益がふえるかを計算するところに
私たちはいまおかれています。

そうした目で見ると、
いま中国でウケに入っているメーカーのかなりの部分が
香港H株とレッド・チップと、
それから深B株に上場されていることがわかります。
好業績は2、3年前からはじまっているものもありますが、
2003年に顕著に現われ、
少なくともことしまで持ち越されます。
「来年のことを言ったら鬼がわらう」と言いますが、
来年もまだ確実に続くものもあれば、
来年になったら花が咲くだろうものも次に控えています。
それに比べて上海B株が値上がりどころか、
逆に値下がりしているのは、
こうしたブームに乗る銘柄が意外に少いからです。
人為的に上海B株だけが
放置されているからではありません。


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