第1420回
中国の成長株はまだまだあります

中国で工場が次々と稼動しはじめると、
一番不足するようになったのは
原料として使われる素材です。
鉄、アルミ、石油などに対する需要は増大する一方で、
これらのメーカーは
工場がフル稼働するようになったばかりでなく、
製品の値上がりによって前年比、
利益が倍以上になる企業が続出するようになりました。
たまたま香港に上場している中国株と
B株の中に
そういう株がいくつもあったので、
それが中国株の指数を押し上げる原動力となったのです。

でも今後、なお好況が続いたとしても、
株価がかなりの高値まで買い上げられれば、
投資の対象としての妙味はなくなってしまいます。
むしろ輸出の増大によって
外貨が一方的に中国に貯まり、
人民券切上げに対する圧力が強くなれば、
輸出の花形になっている家電や繊維や雑貨などが
その影響を受けて
減収減益に追い込まれることが考えられます。
そういう悪条件が組み込まれて、
これらの株は既に頭打ちになっていますが、
年に30%ずつふえている貿易額の拡大スピードは
人民元の切上げによって落ち込むことは
先ずないでしょう。
メーカーによって利益の落ち込みがあったとしても、
それと逆の動きになるものもあるし、
全体として貿易額の拡大が続けば、
商品が動くことによって
利益のあがる商売はウケに入ります。

たとえば港湾の荷役をやっている事業は
競争相手がありませんし、
日通やヤマト運輸のような運送をやっている企業は
3年で売上げが倍になる成長のさなかにあります。
またふえる一方の石油の輸送は
外国の企業の割り込む余地が全くないので、
石油に負けないだけの成長が約束されています。
ふえる商品の梱包と
運送に使われる紙やダンボールに至っては、
国内向け商品にも使われますから、
中国の成長産業の1つに数えてもいいでしょう。

以上のような中国経済の成長とかかわりのある業種が
偶然にも香港H株や深B株の中に
まぎれ込んでいたのです。
それに気がついた人が
うまくその分け前にあずかることができたのです。


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