第1444回
保険株・銀行株が続々香港で上場へ

人民銀行は中国の中央銀行ですが、
それを除いて中国を代表する銀行が5行あります。
それ以外に各地方に
数えきれないくらいの銀行があります。
いずれも政府銀行ですから、
然るべき筋からの要請があると、
不良融資先とわかっていても、
融資を断わりきれない立場におかれています。
したがって多くの不良債権を抱えていることも
当然、推測できます。

しかし、そのままでは上場できないし、
上場しても証券市場から歓迎されません。
不良債権を整理して
きれいな身体にしなければ
嫁にやることだってできません。
国が貧乏していた間は
それができませんでしたが、
不良債権を抱えている金融機関も国のものなら、
不良債権を発生させている国営企業も国のものです。
同じふところの中で起っていることですから、
国がその気になれば
チャラにすることができます。
但し、そのためには
国がどこからかお金を持ってきて
不良債権を整理してあげる必要があります。

幸なことに
年9%をこえる経済成長で輸出も順調だし、
外貨も過剰流動性を惹き起すほど
貯まり続けています。
四半期ごとに外貨事情を発表されていますが、
外貨を取り扱う銀行と
人民銀行に移される外貨を
どういう具合な締め方をするかによって、
発表する数字も違ってきます。
外貨の貯まり続けている時ですから、
発表されている数字と実際の数字の間に
何百億ドルものひらきがあることは
考えられないことではありません。

どっちにしても
政府の思うままになるお金がふくらんでいることに
相違はありませんので、
政府は不良債権や不良資産を消す資金に
困らなくなりました。
いま現にやっていることは
代表的な金融機関の不良債権を
政府資金で帳消しにして
きれいな身体にして嫁に出すことです。
花嫁籠に乗って送り出されてくるところが
香港証券市場なのです。
それも決して目の玉がとび出すような条件を
要求しているわけではありません。
嫁に迎えて3ヶ月で追い出すか、
いや、少なくとも3年にしてもらうかによって
見る目が違ってくるのは当然のことです。


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