第1455回
女性と喧嘩するバカがどこにいる?

昨日の続きですが、
州島という離れ島に祭られている
航海の神様媽祖は
女性の神様で海が荒れるのを事前に察して
溺れる人たちを助けたことで、
昇天後、廟が建ち、
時の皇帝から航海の神様として封じられたのです。

福建省とお隣りの広東省は
台湾、ルソン島をはじめ
東南アジアに出稼ぎに行く人が多く、
レーダーのまだ発達していなかった頃は、
無事に目的地に着けるかどうかは
まさに神頼みでした。
ですから、東南アジアのどこに行っても、
華僑の住んでいるところには媽祖廟があり、
媽祖の誕生日には渡航が禁じられていた台湾からでも、
海上警備の目をかすめて、
漁船が長蛇の列を組んで
州島までお参りにきたものです。
総本山の廟字は
文化革命の時に焼かれてしまいましたが、
修復の募金をすると、台湾をはじめ、
全世界の華僑からたちまち義捐がありました。
媽祖の右と左に控えた千里眼、順風耳
という千里先の物が見え、
人間の耳にきこえない風の音がきこえる家来は
媽祖さまの霊験の秘密兵器だったことになります。

私は10年ほど前に
台風下の香港啓徳飛行場で乗っていた
中華航空の飛行機が着陸に失敗して
海の中に突っ込んだ経験があります。
九死に一生を得て、
かすり傷一つ負わないですんだのですが、
「これも媽祖さまのおかげだから
 州島にお参りに行って来なさい」
と身内の者に促されました。
私は自分の頭で理解できないことには
なかなか降参しない方ですが、
ちょうどその時、婦人公論に連載していた
「香港発・娘への手紙」の中で偶然にも
「航海の神様媽祖は女性です」
という一文を書いたばかりだったので、
これも何かの縁と考えなおしました。
しかも女房をはじめ、
うち中の女性から尻を叩かれたので、
観念して州島まで出かけたのです。
そう言えば、その昔、主婦連華やかなりし頃に、
私が新聞の片隅でおしゃもじ族を
ひやかしたことがありました。
そうしたら新聞の婦人欄で
主婦連の副会長さんから
大へんな剣幕で切りかえされたことがあります。
私が目を白黒させていたら、
「女と喧嘩するバカがどこにいますか」
と女房に笑われたことがあります。
頭で理解できなくとも、
心が州詣でをせかされたのでした。


←前回記事へ 2004年3月4日(木) 次回記事へ→
過去記事へ 中国株 起業 投資情報コラム「ハイハイQさんQさんデス」
ホーム
最新記事へ