第1687回
ファッション・ビジネスをうまくつなげないか

私の親しくしている人が
20才と18才のチャキチャキのモデル嬢を連れて
上海にいた私のところへ訪ねてきました。
「何の用ですか」ときいたら、
「原宿の一等地にある店の一階に
 ギャル用のファッションの店をオープンしたい、
 そこで売れるような商品を上海で仕入れられないか、
 もしくはつくってもらえないかと思ってきました」
という話でした。

私の友人で、いま上海を本拠地に中国全土で、
女物のファッションの店を300軒と、
男物のファッションの店を500軒
展開している人たちがいます。
男物と女物でも感覚的に違いがありますので、
別々の人がやっていますが、
その人たちが上海でハヤらせているデザインのものを
そのまま日本に持ってこられるわけもありません。
ユニクロだって中国のデザインのものを
そのまま持ち込んでいるわけではなく、
日本人がデザインしたものを
工賃の安い中国で縫製しているだけのことです。

ですから中国で現在つくられているもので
そのまま日本に持って行って通用する物は
先ずないと心得て下さいと
私は予め釘をさしました。
その上で、それぞれの会社の展示室に案内しましたが、
はたしてその通り。
彼が若いモデルを同伴したのは
10代、20代のギャルがいいと思うデザインは
本人たちでないとわからないからだと
ご本人も弁解していました。

中国側はと言えば、
デザインはともかくとして
量産体制はできていますから、
工場に女工さんが3000人もおり、
デザインさえ持ち込めば
3日でサンプルが出来ています。
だからいくらでも量産ができますが、
日本側は原宿かその周辺で売るだけですから、
少量生産で充分間に合ってしまいます。

そこで私は考えました。
日本で最先端を行くギャル用のデザインをして
中国に提供したらどうか。
遅れていると言っても、流行が追いつくのは、
自動車のアクセルを踏むよりまだ早いのです。
現に日本のデザインを無断でコピーするようなことは
ファッション業界の日常茶飯事になっているのですから。


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