第1861回
武夷山も温州も心に残るところです

次の旅行は6月2日に北京からはじまって
武夷山→厦門→温州を一まわして
6月8日に上海に入り、
9日はいつものように、
中国株の説明会と私の講演でしめくくって、
翌6月10日にそれぞれの出発点である
成田と関西の空港に戻ります。

武夷山には
中国で一番高価な茶の葉を産する岩山があって、
昔は人間が登れなかったので
飼っている猿を山の上に追い上げ、
下から石を投げると猿が怒って
茶の枝をちぎって投げかえす。
それを集めてつくったお茶は一匆が
銀何十両に売れたという逸話が残っています。
鉄観音とか烏龍茶とか
有名なお茶がたくさんありますが、
宮中に献上して
ご褒美に皇帝が自ら羽織っていた紅いコートを
ご下賜になったので
大紅袍という名のついた
いわれのあるお茶もここの名産です。
茶のことを北京語でも広東語でも
ツァと発音するのに、
福建語だけがティと発音します。
ヨーロッパ一の茶飲みであるイギリス人が
ティと発音しているのを見ても、
お茶の発祥の地がどこか
おわかりいただけると思います。

そうした中国文化の本流を
竹の筏で下って、
次は人口4000万人のスペインに
1年間に6000万足もの靴を輸出して
本家本元の靴職人たちから焼討ちにあったという
温州商人の顔を覗いてみるのも
面白いと思いませんか。
日本も軽工業からスタートして
重工業国にまで発展しましたが、
中国の工業化の原点は
温州商人からはじまっています。
私は中国のミラノと言いましたが、
ベニスの商人を髣髴とさせる一面もあります。
嘘と思ったら、ご自分の目で確めて見て下さい。
私自身は2年も行かないと、
もじもじしてもう一度行きたくなるところです。
食事はおいしいけれど、
特別に眺めのいいところではありません。
私とご一緒したい方は
どうぞ邱永漢アジア交流センターへ
案内書をお送り致します。


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