第2050回
日本株に投資するアメリカ人になった積りで

外国での株式投資に馴れない人は
自分が日本株に投資している
アメリカ人の投資家になったと思って下さい。
アメリカ人が日本の事情を知らないことは
日本人が中国やインドの事情を知らないのと
大して違いはないでしょう。
それでも怖がらずに
なけなしのお金を投じたのですから、
不安と裏表になっていることは
投資家の宿命と考えるよりほかありません。

そうはおっしゃるけれど、
日本の経済のレベルと中国やインドとでは
格段の差があるんじゃないんですかと
反論されるかも知れません。
もちろん、その通りですが、
日本株が外国人買いを受け入れるようになった
20何年前の日本経済は
いまの中国やインドとどっこいどっこいでした。
それでも、経済成長のさなかにありましたから、
株価の上昇するチャンスに恵まれ、
いまの日本株よりはずっと有利な展開ができたのです。
それでもいまのように
既に国境の壁が取り払われ、
人もお金も自由に行き来できる時代と違って、
かなりの冒険心を要求されたのです。

そもそも日本株なら安心と思うのは、
日本に住んでいる人が
潜在的に持っている錯覚であって、
1989年に3万9千円のダウ平均をつけた
日本株が下げに転ずると、
8千円台まで下げてしまったのです。
いま1万3千円台をつけて
記録的な高値だと新聞は報じていますが、
16年前の高値のやっと
3分の1に達したところです。
バブルのさなかなら、
私も5万円にも10万円にも
到達するのではないかと思いましたが、
家の中に物を置くスペースがなくなって
家具も洋服ダンスの中の衣料も
もうこれ以上ふやす気力を失ってしまうと、
5万円どころか、3万9千円に戻るのも
夢のまた夢ということになってしまいます。
日本人の住む家のスペースを拡げるよりも、
家を持たない人たちが
自分たちの家を持つようになり、
その中を埋める生活用品を
買う立場にある人たちのふところを狙うほうが
ずっとやさしいと思いませんか。
それだけの差がこれから成長する経済との間に
できてしまったのです。


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