第2051回
海外投資は円で物を考えないことから

グローバル化の時代になったのですから、
日本人もそれにふさわしい生き方をする必要があります。
その第一歩は自分がよく外国へ出かけることと、
もう一つはお金に外国へ働きに出てもらうことです。

お金に働いてもらう具体的な方法は、
自分で現地に行って企業を起すか、
その土地で株を上場している会社の株に
投資することです。
起業をすると、本人が直接、移住をするか、
少くとも腹心の部下を
派遣しなければなりませんから、
かなりの覚悟が必要になります。
それに比べると、
株式投資は自分が行かなくとも、
電話一本でできることですから、
大抵の人は株式投資からはじめます。

最近はそういう株式投資をはじめる人が
多くなりましたから、
中国株や香港株を扱う
日本の証券会社もふえましたし、
またインターネットの情報もふえました。
このホーム・ページでよく紹介されている
「中国企業情報」
それなりの情報を提供しています。
私がこれらの情報を見て一番奇異に感ずるのは、
香港ドルか、米ドルでついた相場を
その日の為替レートで日本円になおして、
日本円で支払いをする人に
わかりやすいように表示していることです。

つまり、本来、
香港ドルか、米ドルで取引されている株価と
投資するご本人との間に、
為替レートが存在するために、
本来の株価がわかりにくくなっているのです。
日本円でいくらということが
買いの価格に表示されるとすれば、
売った場合も日本円でいくらという結果で現われます。
現地の相場の上下以外に、
為替レートの上下が重なりますので、
折角、安値で買っても、日本円が安くなると
逆に高い値段で買ったことになってしまいます。

これでは海外投資をやったことになりません。
いつまでも日本円の尻っ尾がついてまわりますので、
たとえば人民元の切り上げが起った場合、
それが正確に株価に現われなくなってしまいます。
海外投資をやる場合、
先ず第一にやることは円で物を考えないことです。


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