第2078回
但し、大名行列は一番しんがりです

「次に考えられるのは新しい自治連邦制しかない」
と私は言いましたが、
私がそう考えたからと言って、
すぐにも大中華連邦が実現するわけではありません。
むしろそれが一番最後に辿りつく目標であって、
そこに辿りつくまでに道草食ったり、
廻り道をしたり、色々と紆余曲折があると
覚悟しなければならないというのが現実です。
というのも一番早馬をとばすのがお金であって、
一番あとから「下がれ下がれ」といって
道行く人に交通遮断を強いるのが
大名行列だからです。

小泉さんの靖国神社参拝は
お金のあとを追いかけて
国境の壁をぶち破っている人たちにとっては
迷惑な話ですが、
政治家がこれからひらけて行く世界を
一つにつないで行く道の一番しんがりを
動いていると見たらわかりやすいと思います。
小泉さんだけが
時代遅れと言っているわけではありません。
それを問題にする隣国も、そのまた隣国も、
政治家は世の進歩の
一番しんがりを歩いている人たちが
過ぎ去った昔にこだわって
一番変化に抵抗している姿なのです。
何しろ世界に国境がなくなろうとしている時代に、
国境を守り、国境をこえて動こうとしている人たちに
ストップをかけないと
気のすまない人たちなのですから。
国がなくなろうという時代に
歴史に生きるよすがを求め、
愛国心を鼓舞激励しないと、
自分らの存在価値を失ってしまうのです。
でもあと半世紀もしたら、
いま自分たちがこだわっていることを
白虎隊や維新政府に叛旗をひるがえした
西郷隆盛を見ているような目で見る別の人たちと
入れかわっているのではないでしょうか。

そういう昨日の続きの今日を
送っている人から見たら、
経済は一つになっても、
政治は別々という新しい連邦制は
まだまだ遠い将来のことです。
それを精神的に受け入れるようになるまでに
まだまだ時間がかかります。
これは統一と独立をそれぞれ主張する中国大陸と
台湾のお互いの言い分をきくとよくわかります。
大名でも小名でも殿様の行列は
時代の流れの一番うしろにくっついて
動いているのです。


←前回記事へ 2005年11月17日(木) 次回記事へ→
過去記事へ 中国株 起業 投資情報コラム「ハイハイQさんQさんデス」
ホーム
最新記事へ