第2081回
「違いをプラスにする男」が次の時代の指導者です

中国と台湾の経済は
既に一つになってしまいました。
経済がどういう形になるのか、
決定するのは政治ではなくてお金だからです。
お金はお金の儲かる方向に動きます。
これからお金の儲かるところは中国大陸ですから、
台湾のお金も大陸へ向って動きます。
大陸へ向って動くことのできるお金の90%以上が
既に動いてしまったと考えてもよいでしょう。

その中には成功した企業もたくさんありますが、
失敗した企業もむろんあります。
かつて蒋介石は大陸反攻をスローガンにしましたが、
軍事的な大陸反攻は夢で終わってしまいました。
しかし、大陸より一足先に高度成長を実現した台湾は
積み上げたお金と技術を持って
大陸に進出しました。
政治では失敗したけれど、
経済的な大陸反攻は現実のものとなったのです。
こちらはお金になる仕事ですから、
もっとずっと実際的で、
しかも大陸にいる人たちのふところ具合を
よくすることにもなりますから、
もっと大きな意味を持っています。

でも政治家は気が小さく、
自分たちの利害関係だけで物を考えますから、
話をする前から喧嘩腰になっています。
そういう人に限って正義を味方にしたがりますから、
道理がかげにかくれてしまいます。
台湾と中国の場合も、日本と中国の場合と、
そんなに大きく違ってはいません。
喧嘩腰になっているところだけ見ると、
そう簡単に折り合えないように見えますが、
踏んでいるところは同じ土ですから、
少しズレているだけで
皆で同じ栄養分を吸っています。
それでも政治家だけが一番最後まで残るとすれば、
「経済は統一、政治は独立」
という形が考えられます。
それを平和的に片づけようとすれば、
李登輝さんたちが固執していることを
かなり認めてあげれば、
大中華経済圏は血を見ることなしに
実現することになります。
じっと辛抱しているだけでも、
それはやがて起ることだと私は見ています。
現に中国が金集めに
香港を使いはじめたのを見てもわかるように、
自分たちの持たない長所を
お互いに生かすことはプラスになることです。


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