中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第2135回
専業化された健康レストランももうすぐ

私は高度成長下にある発展途上国の方が
商売もやりやすいし、チャンスも多いので、
つい中国の話になってしまいますが、
日本には昔から住んでいる人たちが
今後もずっと住んでいるでしょうから、
商売のチャンスが
全くなくなってしまったわけではありません。

でもいよいよ出生率が記録的に下がって
人口が減る方向に入るとなると、
老齢化社会がいっそう目立ってきます。
ですから10年以上も前から、
私は少し大袈裟な言い方ですが、
日本には年寄りの面倒を見る仕事と
三度のオマンマの仕事しか残りませんよと
ずっと言い続けてきました。
政府が年寄りの介護のために
補助金を出すようになれば、
年寄りの面倒を見る仕事は
事業として成り立つようになります。
面白い仕事ではありませんが、
それを事業にしてメシが食えるとなれば、
事業として手がける人が必らず現われます。
でもお世辞にも、
面白い仕事と言うわけには行きません。

年寄りになると、
身体に故障を起す人がふえますから、
健康にかかわりのあるビジネスはふえる一方です。
製薬会社にも卓越したものが出現しますが、
健康食品を売るビジネスにも
収益の多いメーカーが現われます。
いずれもクスリ九層倍の
範疇に入るビジネスですから、
株価の高い注目銘柄になります。

また同じ三度の食事と関係のある
レストラン業の中にも、
身体の弱い人や特殊な病気を抱えた人を相手の
健康食を供給するビジネスが出現します。
昔は薬膳なんて
ほとんど注目する人なんかいませんでしたが、
漢方の勉強に行って来ようかと考える人も
現われるようになりました。
漢方だけでなく、
西洋医学で治療を受けている人でも、
あれを食べてはいけない、
これを食べてはいけないという制限が
色々ありますので、
そのうちに病気をかかえた人専用のレストランが
町の眞ん中やデパートの中に
できることが考えられます。
レストランの専業化は
もうそこまで来ていると言ってよいでしょう。


←前回記事へ 2006年1月13日(金) 次回記事へ→
過去記事へ 中国株 起業 投資情報コラム「ハイハイQさんQさんデス」
ホーム
最新記事へ