中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第2165回
ビジネスホテルはリースでは難しい

そんなにいいロケーションで有望なビジネスなら
ご自分でビジネスホテルを経営したらいいじゃないですか
とおっしゃる方もあるでしょう。
実は私も色々と計画書をつくってみました。
ビジネスホテルという名前をつけたのも私だし、
それを日本国中に普及させるべく
講習会までやったのも私です。

そういった意味では
ビジネスホテルの経営に尻込みをしたりしませんが、
もう私もことしで八十二才、
新しくホテルをつくって形になるまでに
少なくとも三年はかかってしまいます。
自分がお金を出して若い人たちにやってもらうのも手ですが、
うちの子供たちは他の仕事を山ほど抱えていて
とてもそこまでは手がまわりません。

ならば誰かに賃貸しして、
こちらが助けてあげればよいのですが、
リースで借りて経営したのではうまく行きません。
一生懸命やってやっとうまく行くようになったら、
オーナーから追い出される心配もあります。
とりわけいまの中国ではどの分野も競争が激しく、
うまくお客が集めきれないとわかると、
採算を無視して常識をこえた出血割引をやります。
たとえば定価を一泊350元と決めてその通り貸せば
充分に採算に乗りますが、
それを三割引、五割引とやれば、
家賃が払えなくなってしまいます。
他社にそれをやられても建物が自分の物であれば、
じっとガマンしますが、
家賃を払っている場合はこらえ性がなくなってしまいます。

はじめ私は
「自分がパートナーになってあげてもいいから君、やらないか」
と友人にもちかけましたが、
本人が不動産まで持っていないと
途中を乗り切れないのではないかと考えて方針を変えました。
ホテルを経営する人が不動産まで持っておれば、
少々赤字を出しても
不動産の将来の値上がりがそれを補ってくれますが、
家賃分だけ赤字になって
不動産の値上がりは家主の物になってしまったのでは
何のために辛抱したのかわからなくなってしまいます。
ビジネスホテルをうまく経営して行くためには
不動産を所有しているのが絶対条件だというのが
私の結論だったのです。


←前回記事へ 2006年2月12日(日) 次回記事へ→
過去記事へ 中国株 起業 投資情報コラム「ハイハイQさんQさんデス」
ホーム
最新記事へ