中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第2173回
外人投資家の動向が中国の株価を動かします

上海B株で一山あててやれという
さもしい考え方はやめたとして、
中国株でまともな投資をするとしたら、
投資の原則に戻って、
上海だけでなく、深セン、香港で上場されている
外国人でも手に入る中国株全体を対象として
考えるべきです。

もうしばらくして
上海B株がA株と合併するとしたら、
恐らくA株とB株との区別がなくなって、
外国人も中国人と同じように、
上海、深センの両市場に上場されている株だけでなく、
中国人が人民元を香港ドルに換えて
香港に上場されている
すべての中国株を買うこともできるようになると
考えてよいでしょう。
その場合、どういうことになるかを
いまから考える必要はないかも知れませんが、
中国人の考え方が外人投資家に影響をあたえるよりも、
外人投資家の投資に対する考え方が
中国の投資家に与える影響の方が
ずっと大きいと見てよいでしょう。
外人投資に門戸をひらいたあと、
外人投資家の考え方が
日本の株価の位置を大きく変えたことがあります。
外国から流れ込む資金量がバカにならないこともありますが、
株式投資に関する限り
先進国の方に一日の長があるからです。
進んだ考え方が遅れた考え方に影響するのです。
したがって中国株の株価の位置にも
かなりの変化が起ることが予想されます。

そのハシリになるのが、
今年から以後の中国株の香港市場での上場です。
世界中の資金が自由に中国に集まることと、
その資金が中国に流れることで、
中国の経済発展の流れが大きく変わります。
その変化を予想できれば、
もちろん、香港の株価の動きも予想できるし、
逆に香港の株価の動きを見ていたら、
中国に何が起ろうとしているのか、
予想することもできるようになります。
たとえば、今年の中国経済はどの業種が機関車の役割をはたすのか、
わかりにくいところがあります。
ところが、新規上場株の中で一番元気のよいのは
中国本土の銀行株と保険株です。
大きなヒントがそこにひそんでいると思いませんか。


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