中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第2257回
実現に一歩近づいた自動車修理学校

自動車修理学校のことについては
前にもふれたことがあります。
高度成長に突入した中国では
マイホーム・ブームとマイカー・ブームが続き、
保有自動車の数は既に一億台をこえています。
年間に、百万台単位で新車がふえるのは、
中国に続いてインドとロシアくらいなものですが、
中国では今年は恐らく
七百万台に達するのではないでしょうか。
そうしたマーケットを目指して
世界中の自動車メーカーが
現地のメーカーと合弁で
シェアの獲得に血道をあげていますが、
どのメーカーが日本における
トヨタとホンダの地位を築くかは
いまのところ全く予断を許しません。
しかし、毎年新しくタイヤをおろす六百万台、
七百万台の自動車が
やがてポンコツになることは運命づけられており、
いまに中国じゅうの自動車修理工場が
その修理に追われるようになるだろうことは
はっきりしております。

いまのところ、高速道路を下りたところとか、
郊外の地価の安い所に二間間口か、
三間間口の小さな修理工場が並んでいますが、
日本におけるオートバックやイエローハットのような
修理兼部品提供の大型店はまだ出現していません。
自動車メーカーが自社製の車の修理をするための工場と
その工場で働く修理工の養成に追われていますが、
やがてそれだけでは間に合わない時が来ることは
目に見えています。
そこで私はオート・セブンのオーナーや
中国で既に上場している
新焦点のオーナーたちと近づきになり、
中国でこの事業を推進する
お手つだいをするようになりましたが、
どこに自動車学校をつくるかは懸案になったままでした。
修理工場のチェーンをどう拡げるかが先決で、
とうとう新焦点は
ことしは三百五十軒、来年は五百軒、
将来は三千軒にする計画を発表し、
来年下半期から修理工場のチェーンが
利益をもたらす計画を発表しました。
そこへ降って湧いたように修理学校の設立を
全面的に応援しようという政府が現れたのです。


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