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第2259回
寧夏自治区からも声がかかりました

それは寧夏回教自治区です。
寧夏は山西省と甘粛省に挟まれたところにあり、
北は内モンゴールに接しています。
回教自治区と名打っているのを見ても、
回教徒の色濃い地域です。
回教徒は豚肉を食べないのと、目鼻立ちが漢民族と違うので、
少し雰囲氣は違いますが、みんな中国語を喋るし、
はじめて行った時も異和感は感じませんでした。

寧夏自治区の区都銀川と言っても
知らない人が多いと思いますが、
名前が美しいので私は昔から興味を持っておりました。
山西省の省都太原に行くことがあったら、
ついでに足を伸ばそうと考えて計画を立てていたところ、
突然、新聞に
「中国進出の日本の機械メーカーが大増産」
という記事に出合い、
そのトップにオートメ機械のメーカー
山崎マザックの名前が出ていました。
見ると下に銀川市とカッコがついていたので、
偶然の一致にもう一度びっくりしました。

山崎マザックなら40年あまり前に
顧問をやったことがあります。
まだ小さな旋盤メーカーでしたが、
私が海外市場に進出することをすすめ、
行動力のある山崎社長が
すぐに世界中とびまわって今日の基礎を築いた会社です。
すぐに電話をかけて工場見学をしたいと申し込んだら、
二つ返事で「総経理以下お待ち申しております」と快諾され、
昨年、現地の工場を見学させていただきました。

それにしてもどうしてあんな辺鄙な土地に工場を建てたのかと
首をかしげてきいたら、
銀川は鋳物の産地で、オートメ機械で一番カサ張るのは
台になっている鋳物の部分なので、
その他の頭脳や心臓にあたる部分は
日本から運んできて組立てているという返事でした。
オートメ・マシンは自動車メーカーに一番よく使われており、
ここで生産されたものはすべて中国国内で捌けており、
海外輸出にまでは手がまわらないでいるという返事でした。
いまはどこの省や区も開発ブームでしのぎを削っているので、
その寧夏自治区からまわりまわって
私のところにも声がかかってきたのです。


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