中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第2285回
1ドル以下の都市ガス株の塩漬けはいかが

中国では都市ガスの普及が電力の普及に遅れをとりましたが、
これから普及に向けてまっしぐらに走りはじめるところです。
地域別に開発されていますから、
電力と同じように
同じ地域で猛烈な競争ということは起っていません。
また新しいビジネスですから、
いままで他の事業をやっていた連中が転業したり
あるいは新しく会社をつくってスタートしたばかりです。
したがって会社もまだ小さく、
業績も目を見張るほどではありませんが、
過去3年にわたって財務諸表を確かめた限りでは、
着実に業績を伸ばしており、
計上益の増加分もふえた営業額の20%に達しています。
まだはじまったばかりですから、
配当も1株につき
1セントとか、2セントにしか達していませんが、
利益増に比例した配当が行われるとすれば、
毎年50%から倍にふえて行く方向にあることが伺えます。

ところが、株価を見ると、
1ドル以下から5ドル、8ドル台というのまであって、
株価の高い方が高収益をあげるというわけではありません。
それぞれ未来を予想した株価がついているのだと思いますが、
株価が1ドル以下の
鄭州ガスや新海能源のような無名の銘柄の方が
過去3年の業績が示しているように着実な成長を続けています。
1ドル以下というのは
かつての高速道路株がそうであったように、
都市ガスが成長することを勘定に入れていないからです。

中国の電力株は
石炭の値上がりによるコスト高で無配になったり
減配になったりしていますが、
値下がりしても、3ドルや4ドルは維持しています。
いまの調子で都市ガス化が進めば、
都市ガスの株が電力株と肩を並べることも
あり得ないことではありません。
電力株がもたもたしている間に、
都市ガス株がそれに追いつき、追いこすことは、
都市ガスの普及のスピードが落ちない限り、
すぐにも実現しそうなことです。
但し、これも高速道路株と同じように
忘れた頃になって実現することかも知れません。


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