中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第2350回
銘柄を選ぶ時はダウ平均を気にするな

株をやるようになると、一番気になるのは
「今日の株は高いぞ。いや、安いぞ。」といった株の動きです。
テレビの新聞のニュースを見ても
先ずダウとか株価指数の報道をします。
ですからついつい株価指数を気にしてしまいます。

でも私たちは株価指数のあてっこをしているわけではありません。
ダウ平均にしても、225種類の株価の平均であって、
私たちが持っている株の上がり下がりとは
ほとんど関係がありません。
ダウに一番近いのは
株式市場の主要銘柄を組み込んだ投資信託ですが、
投資信託だってそれぞれ個性のある株の組み入れ方をするのが
常識になっていますから、
ダウをそのまま反映するものではありません。
ましてや私たち個人で5銘柄か、10銘柄、
多くとも20銘柄や30銘柄の株を買っている人にとっては
自分の財産の上がり下がりの指針になる数字ではありません。

私は自分で株を買うようになってみて、
自分のやっていることは
株価指数とあまり関係がないことにすぐ気づきました。
ダウが下がっても自分の持株が逆に上がっていることもあれば、
その反対のことも起ります。
したがってダウ平均を気にするよりも、
ダウ平均の波動と無関係に値上がりをしそうな銘柄は何か
ということを中心に銘柄を選ぶべきだということがわかりました。
以来、産業界の景気不景気と無関係に、
ある時期、成長をし続ける株は何か
ということを指標として銘柄を選ぶようになりました。
株式市場が一せいに大暴落をしている時に
自分の持っている株が
時流にさからって上昇しているのを見ることは
精神衛生上、もっとずっとスッキリするものです。

ですから3つとか、5つとか、
僅かな銘柄を選んで投資をする人は
決してダウ平均を気にしてはいけません。
また気にする必要もありません。
自分の持っている銘柄が
嵐の中をどうやってくぐるかだけを見ておればいいのです。
これが私の投資家3つの戒めの第二条です。
いまのあなたのやり方はこの条件を充たしていますか。
もう一度よく検討して見て下さい。


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2006年8月16日(水)

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