中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第2366回
二年で売上げが三倍になる株をみつけよう

「大丈夫だから、心配しないで」と私が言っても、
事の真相が判明するまで、株を買っていた人たちは買いを控えるし、
株価は下がりっぱなしのところで低迷しています。

考察団の人々と上海邱友会の人々と
合わせて80人あまりで観光バス2台に乗り合わせ、
上海から南京へ行く高速道路を常州まで向いました。
朝の8時にガーデン・ホテルを出発しましたが、
道案内役の私の車の運転手が
道を間違えるというハプニングもあって、
常茂生化の本社工場に到着したのは
何と12時近くになってからでした。

すぐに董事長さんの会社説明と業績報告がありました。
この会社の過去の業績は売上げが50%ふえると、
利益が倍になるという数字になっていましたから、
なぜたったの17%増なんだという質問に皆が神経を集中させました。
董事長さんの説明によると、弊社は東レの信用が厚く、
よそから買うより20%も高く物を買ってもらっていますが、
味の素に納入している素材の品質に対する注文がきびしく、
納入を一時ストップされ、そのために利益が7%減少したのです。
でも要求された品質に合格する製品ができたので、
15%値上げをしてもらった上に、
年千トンの注文が2千トンになって、
年間に2億元の売上げ増が見込めるようになったそうです。

いま増築中の工場がフル稼働をはじめたら、
年間3億元の売上げが8億元にふえる予定でしたが、
味の素への納入が更に2億元ふえることになりましたので、
2年以内に10億元まで3倍になる見込みがたちました。
立ち遅れた業績も年内には予定に追いつく体制になりましたので、
どうぞご安心ください。
そういう説明を受けて、
下値をうまくさらった人たちは一せいに拍手喝采でした。
GEM銘柄とは言え、
2年で売り上げが3倍になる会社はそんなにたくさんはありません。
いままでに見学した企業のなかでは
アスファルトの供給をしている
上海棟華くらいのものではないでしょうか。
やはり何と言っても
一株当りの利益が毎年上がり続ける成長株を探すことですね。


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2006年9月1日(金)

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