中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第2399回
高い株ほどよく上がる好例はこれです

同じ上場会社の中には、
株主に対して全く冷酷無残な企業があるかと思えば、
株は株主のものだとばかりに
お金が儲かれば気前よく株主に還元する企業もあります。
日本の上場株にも大なり小なり、この傾向が見られますが、
中国株の場合はもっとはっきり数字に現われています。

そうした傾向を代表しているのは何と言っても
港湾クレーンの世界大手になった上海振華港口機械でしょう。
3年ほど前に考察団を引率して工場見学に行ったことがありますが
揚子江の出口にある島の中に工場があって、
どうしてこんなところに工場をつくったのだろう
と不思議に思いましたが、
港のそばにあったのでは荷揚げや荷卸しで忙しく、
とても機械なんかつくっておられないんだな
とすぐに納得しました。

その時は港湾クレーンに対する需要は
そんなにたくさんはないのではないかと首をかしげましたが、
全世界を相手となると
そう簡単には供給過剰にはならないんですね。
あの時、すぐ株を買っておけば、
1株が0.8米ドルくらいでしたが、
すぐ1株が1.6株、次に1株が1.5株、
昨年は1株が2株になって
何と5.12倍の株数になっているのです。
その間にちゃんと配当金も払っていますから、
同じ株を買うならこういう株に限ります。

但し、もちろん、会社の業績が
今後も上昇を続けることが大前提です。
いまのところ、すぐに落ち込みをするような兆しはありません。
それでいて過去をふりかえると、
1年のうちに必らず
高値から半分以下まで売り叩かれることが起っています。
つまり毎年のように必らず絶好の買場がある
優良銘柄だということになります。
いまが安値であるかどうかは
皆さんがご自分で判断されるよりほかありませんが、
こういう銘柄は「高い株ほどよく上がる」の典型の1つですから、
少々高値で買っても株数がふえるので
結局は損をするチャンスは少いと言ってよいでしょう。


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2006年10月4日(水)

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