中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第2453回
製薬会社の成長はわかりやすいようです

ここのところ、中国の成長株はどんな分野で、
具体的に私たちが投資のできる上場会社は何かということに
頭を突っ込んできました。
公害関係からはじまって、公共投資関係の道路関連、
次はバイオ、なかでも製薬、と展開してきましたが、
あとは広告と石油関係かなと思っています。

もちろん、IT関係もありますし、通信関係もありますし、
観光関係もあります。
またマイホーム、マイカー関係もあります。
IT関係は台湾からの移動がまだ完全に終わっていませんので、
ダークホースの出現もないとは言えませんが、
通信は先端を切っている企業が
更にトップを走ることはあっても、
出遅れた国営銘柄が追いつくことは
希望的観測の域を出そうにありません。

また観光事業は
13億の人が一せいに国内に動きまわることを想定したら、
誰でも成長産業の最先頭を切る光景を
思い浮かべたくなりますが、
航空会社は、ガソリンが値上がりしても駄目、
従業員にストをやられても駄目
(中国ではいまのところ、そこまで行っていませんが)、
サーズが発生しても駄目、飛行機が落っこちたらもっと駄目で、
アメリカをはじめ、世界中のどこの航空会社の株も
万年低空飛行です。
ホテルは投資額の大きい割りに売上げが伸びず、
空室になったら、飛行機と同じように
売れ残りを翌日にくりこすことができません。
空室率を下げるために必死の努力をして
やっと目鼻がついたと思ったら、
もっと立派な設備の整ったホテルがすぐ隣に建ちます。
ですからガイドやお土産屋さんはできても、
株を買う気にはなりません。
マイホームとマイカーについては、
成長も大きいけれど、
それをオーバーして過当競争に陥ち入るので、
儲けが株主のところまでなかなか届かない憾みがあります。

そういうわけで製薬をあげたのですが、
これはわかりやすいと見えて、
上げのスピードに拍車がかかったようです。
でも、私が見ると、一方に拍車がかかりすぎで、
もう一方にもっとスピードがつかないと面白くはないですね。


←前回記事へ

2006年11月27日(月)

次回記事へ→
過去記事へ 中国株 起業 投資情報コラム「ハイハイQさんQさんデス」
ホーム
最新記事へ