中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第2462回
私の持株は全部、成長株に入れかえました

いまの中国株の市場で主流をなす企業はもちろん、
国営企業あがりの大企業です。
半世紀以上も中国の経済は共産党によって運営されてきたし、
共産党の計画経済は生産より分配を優先させてきたので、
効率は無視されています。
それが社会主義市場経済になり、
更に靴1足でも、洋服1枚でも、
お金を払う方が選ぶ時代になると、
数だけで勝負してきた国営、
もしくは国営あがりの上場会社では対応できなくなっています。

石油とか、鉄とか、電力なら、
誰がつくっても製品は同じものですから、
国営でも何とか間に合います。
でも家電製品とか、百貨店やスーパーだと、
デザインとか、サービスに大きく影響されます。
また国営事業が外国資本をうまく取り組むことができればいいのですが、
ライバルにするとなると、
国営企業はうまく立ち廻れない分だけ不利な立場になります。
その点、個体戸(脱サラ)上がりの企業とか、
外国企業は能率もサービスもまるで違いますから、
後発でも追いつけ、追い越せで
たちまち国営企業を追い越してしまいます。

現に5年前といまとでは
世界経済の中における中国経済の位置が一変してしまっています。
中国経済を構成するそれぞれの企業のスケールも収益も
大きく変わりつつあります。
こういう時は過去から将来を見るのではなくて、
将来を予想して将来に投資するのでなければ、
うまく時代の波に乗ることができません。
中国は役人が支配している国だから、
役人の支配する大企業に投資するのが安全だ、
冒険はやめとこうと考える人もあります。

でも株は産業界の将来を買うものであって
過去を買うものではありません。
未来を考えたら、いよいよ中国の成長株買いに
全力投球をする時代に近づいています。
警戒すべきは成長株の中にボロ株も紛れ込んでいるかどうかです。
香港株の中にも粉飾決算をして、
いつ倒産が表面化するかわからないような
怪しげな企業がありますから、
私も気をつけますが、
皆さんもどうぞ注意を怠らないように。


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2006年12月6日(水)

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