中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第2467回
訴えられた裁判はすべて勝訴で決着しました

うちのスタッフが上海で会った友人に
「いま邱永漢さんのところで働いている」と自己紹介したら、
「あッ。裁判で訴えられている人ですか?」と逆にきかれ、
「センセイ、すべての裁判が決着したことを
もしもしQさんで皆さんにお知らせしておいた方が
いいんじゃないでしょうか」
とおそるおそる申し出てくれました。

私は事業をやるようになってから、
自分の信用していた部下から裏切られ、
お金を持ち逃げされたり、ごまかされたことが何回もあります。
その中で損害が億を超えたのが2件あります。
訴えれば、ちゃんとした白黒をつけてもらえたでしょうが、
私は自分から訴えたことは一度もありません。
うしろ向きの仕事に気をとられているより、
次のビジネスで稼いだ方が早いと思ったせいもありますが、
どうせ大した能力のない者が
私から瞞しとったお金を元手にして稼げるわけもないから、
私と一緒に仕事をした時が本人の黄金時代だったことを
思い知る時が来るだろうと考えたからです。

瞞した奴も悪いけれど、瞞された方にも手ぬかりがあります。
とりわけ1回だけでなく、
同じことをくりかえすからにはこちらにも弱点があります。
私には物書きという本職があって
日々のお金の出し入れにいちいち目は届かないし、
一緒になって仕事をやる以上、
相手を全面的に信用するのが当り前というリクツがあります。
私は自分のパートナーになった人にサラリーだけでなく、
事業が成功したら利益の配分にあずかる道をひらいていますが、
世の中には未来の10億円より
目先の1億円に目のくらむ人が結構多いようです。
人を見る目がないという点では私も人後におちませんが、
反対に人から訴えられるのは
思いもかけないことで言いがかりをつけられ、
詐欺師扱いを受けたために
「噂の眞相」にも何一つ取材を受けずに、
有ること無いこと勝手放題に書き立てられてきました。
裁判の結果は全部が勝訴で一応決着はしましたが、
香港からはじまって裁判が東京の裁判所に移って決着するまでに
何と10年もかかってしまいました。


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2006年12月11日(月)

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