中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第2473回
雲南省の邱公館を建てるプランが

うちのスタッフが来年やりたい仕事に組み入れているプランの一つに
雲南省のできれば昆明市に邱公館の建築をするというのがあります。
邱公館とは邱さんの邸というほどの意味ですが、
私が雲南省で手がけているブルーマウンテンに匹敵する雲南コーヒーに
「邱公館珈琲」という名前がついています。

昆明市の五つ星のホテル翠湖賓館の1階のロビーにあるコーヒー・ショップにも
邱公館珈琲という名前がついています。
「なんでこんなところにこんな名前がついているのですか」
とホテルの総経理さんもよくきかれるそうですが、
「邱永漢先生が保山でコーヒーを植えているんですよ。
10年後には普茶と並んで
雲南省の名産に育てあげようと言って張り切っていますので」
というと、私の名前を知っている人たちは納得してくれるそうです。

来年出版される「中国ホテル五十選」という本のゲラを見せてもらいましたが、
翠湖賓館の頁を見ると、
「レストランの多い昆明市では
ホテルの中のレストランに特に力が入ってはいないが、
ここの邱公館珈琲のコーヒーとケーキに試みるだけの値打ちがある」
と書かれておりました。
ことしはティピカの苗を新しく4万本植え、
来年は10万本、再来年は30万本とふやしていく予定ですが、
実がなるまでには3年かかるので、
ちょっと自慢できるスケールになるまでに10年はかかります。

その頃には私ももう生きていない筈ですが、
中国の所得水準の向上によって
13億の人がコーヒーに親しむようになっているでしょうから、
予定通りにコーヒー園の開発が進んでいたら、
私は創業者として多くの人たちから話の種にされるようになるに違いない、
だからタイ・シルクにおけるジム・トンプソンの館のような
邱公館があって然るべきだと気の早い連中が騒いでいるのです。
私が現実に住んでいなくともいいから、
家を建てるお金だけは出してくれと要求されているのです。
お金の用意だけは私も承知しましたが、
邱公館の管理人をやってくれる人だって必要なんです。


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2006年12月17日(日)

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