中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第2481回
中国株の大型株ブームが暫く続いたら

ことしも残り少くなりました。
もう少しで1年が終って、
2月か3月頃になると、
2006年の決算が続々と出てきます。
既に第3四半期の決算を見れば、
大よその見当がつきますが
昨年に比べても目を見張るような好決算が期待できる銘柄は
そんなにたくさんはなさそうです。

それでも年末にかけて銀行株や生命保険株を先頭に
多少でも見込みのありそうな株は軒並み高値をつけていますから、
つまみ食い資金が
よそからかなり入ってきていることがわかります。
日本株を押しあげた遊資が方向を変えて
香港に流れ込んでいる可能性もあります。
こういうお金で小型株買いをすると
自分らの力だけでハネ上がってしまいますから、
どうしても銀行株とか通信株のような超大型株に向かいます。
ただでさえ大して利益のあがっていない
大型株に集中買いが入りますから、
1株当りの利廻わりが悪化して
平均利廻りは限りなく1%に向って動きます。
いまの水準では利廻わりを中心に中国株を買うのは
難しくなってしまいました。

それでも投資資金が香港株やA株からどかないとなると、
大型株買いは人民元高待ちとAB株の合併待ちという形になります。
その中で私たちのような投資家たちは小型成長株で
増収増益の期待できそうなところに
目を向けるよりほかなくなります。
増収増益といっても前年比20%から50%あれば
よしとすべきでしょうが
大型株とのバランスから見て
小型成長株にまだ上げ余地があると私は見ています。

あとは万科とか、上海振華とか、赤湾港航とか、
国際コンテナとか、赤湾石油基地とか、
いわゆる
「高い株ほどよく上がる」
の見本になっている一握りの超優良株が
株配のあと半値まで値下がりするのを
辛抱強く待つ以外に方法はないのじゃないでしょうか。
ちょっと高値があったら売り逃げをしても
そんなに値幅はとれません。
ですから、私は成長株買いをはじめてから1株も売っていません。
「小人の心を以て君子の志を測ること勿れ」
と言いますが、
下手っぺの脳味噌で
人のことをあれこれ言いまくるのはどうでしょうかね。


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2006年12月25日(月)

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