中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第2511回
広告会社に投資するなら石の上にも3年

いまのところ戸外広告が
中国の広告会社のメインの収入源ですが、
それがいつまでも続くわけではありません。
広告の必要性はドンドン大きくなるのに、
町の中の立て看板だけでは
広告主の要求を充たすことができません。
全国的な媒体として最も効果的なのは
恐らく今もってテレビでしょうが、
中国のいまのような体制では
広告屋がテレビ局に影響して
広告のシステムを変えさせることは
そう簡単にはできない筈です。

とすれば、さしあたり可能なことは
広告の媒体となるインターネットを建ち上げることです。
いくら政府がコントロールすると言っても、
無数にふえて行くインターネットを
支配下におくことには無理があります。
政府の逆鱗にふれるようなことさえ避ければ、
インターネットを建ち上げて行くことは
そう難しいことではありません。
現に外国から帰ってきた留学生たちの間で、
インターネットを広告目的で拡げて
かなりの実績をあげている動きもあります。
たとえば3年前に資本金100万元でスタートしたインターネットで
既に3億元くらいの売上げをあげている会社があります。

そういう会社が広告業界のトップにおどり出る可能性が
ないではありませんが、
現在、既に多くのスポンサーを抱えている広告会社が
インターネットを建ち上げて、
既に持っているスポンサーを活用することができたら、
スピードはうんと加速されます。
なぜならば広告会社の最大の財産は
抱えているスポンサーであって
工場とか生産されている商品ではないからです。

広告業界を泳いできた人たちは、
たとえ違う泳ぎ方をしてきた人たちでも
そのくらいのことはご存知の筈です。
私は大賀伝媒のトップの人たちにも
インターネットに進出することをアドバイスしていますが、
もしそれば実現したら様相一変する筈です。
しかし、それが形になるまでに
1年や2年はアッという間にすぎてしまいます。
投資家は少なくとも3年間、辛抱できる人でないと
間がもたないでしょう。


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2007年1月24日(水)

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